結構いい点を突いたと思いますが、でも食事や食材については手薄でした。なので今回は食材についてアプローチしていきたいと思います。
一読後にはあなたのダイエットに関する見識は一層高まっていることは請け合いです。
食物の話の前に知っておくべき身体のABC
人間の体って何で出来ているんでしゅうね?ご存じかと思いますが過半を水分なんです。
少し数値をあげますと、水分が約60%で最も多く、次いでたんぱく質が15~20%、脂質が13~20%、ミネラルが5%で糖質1%と言った構成です。糖質はたったの1%しかありません。食事では炭水化物(大部分が糖質)が半分以上ですから、その量からすると意外かもしれません。やはりエネルギーとして使われるのが主で、余剰になれば中性脂肪などになりますから少ないのでしょうね。
骨はどうしたと思うかもしれませんが、骨はミネラルとたんぱく質で出来ています。カルシウムとかですけど、たんぱく質も含まれるんです。
また、たんぱく質と脂質が多すぎると思うかもしれませんね。でも内臓や皮膚、爪や髪などなどはたんぱく質からできているんですよ。また内臓を支えたり、もっとミクロ的には細胞同士を支えているのは脂肪です。なのでたんぱく質と脂質は多いのです。
栄養素の役割
水をいっぱい飲んでたんぱく質や脂質など、栄養素ごと食べればいいのかというとそんな簡単なことではありません。想像してみてください、骨のカルシウムの補給だと言ってカルシウムの塊を食べれますか?
栄養素は大きく分けると、3大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)と言ったり、5大栄養素(3大栄養素にビタミンとミネラルを加えたもの)と言ったりします。さらに最近、重要視されているのは6番目とか7番目、9番目の栄養素である、食物繊維、ファインケミカルそして酵素です。これらは人体にどうしても不足しがちです。サプリなどで補給するのが手っ取り早くって効果的ですから多くの商品がでてきています。
5大栄養素を体での役割から見ると理解が深まります。
■体をつくる栄養素 … たんぱく質、脂質、ミネラル
■エネルギー源 … 糖質、脂質、たんぱく質
■体の調子を整える … ビタミン、ミネラル
下の画像では、炭水化物となっています。炭水化物は糖質と食物繊維からなっています。食物繊維は6番目ですから、区分してここでは糖質と読み替えてください。
自身の栄養バランスは簡単にチェックできます
実際は食材や食べ物には各栄養素が混じり合っているんです。牛肉だって、たんぱく質は20%程度で、他に脂質など多く含みます。なので、食べ物の栄養素の内訳を出して、それらを栄養素ごとに足し合わせるなんてほとんどの人にはムリです。
じゃあ、当てずっぽでやるしかないじゃないかと諦めるのは早すぎます。いまは、細かなデータは豊富にあり、コンピュータ化が進んでいます。メンドクサイことをコンピューターがやってくれます。利用すればいいんです。
実は私もつい最近知ったばかりなんですが、株式会社明治のサイトに「食の栄養バランスチェック」というのがあります。ここにあなたの食事内容を絵メニューから選んではクリックをしていけば、データ入力になります。簡単です。そしたらあなたの栄養バランの分析結果が表示されます。栄養素ごとの不足とか摂り過ぎとか一目瞭然なんですよ。私もこのサイトを訪問した時、少し感激しました。あなたも下のリンクをクリックして、是非やってみたください。おススメです。
他にも、簡単に自分自身の栄養バランスをチェックする方法もあります。尿をとって郵送すると検査結果を知らせてくれます。たんぱく質、ビタミン7種そしてミネラル6種の多い少ないをレーダーチャートに示してくれます。これが1万円もしないのですから、安い方ですよね。ただサプリの売り込み方がうざいという口コミもありましたが...まあ、この件についてはこの程度で終えます。
大事なのは、自分の栄養バランスを把握することです。人それぞれ食事事情が違いますから、当然、栄養バランスも違ってきます。
簡単な中間まとめ
体をつくる |
たんぱく質、脂質、ミネラルが重要な栄養素ですが、現在まで生快堂が取り上げたことがあるのはたんぱく質と脂質。脂質は脂肪燃焼のダイエットの観点が強いです。 fa-arrow-circle-right「たんぱく質は「スラリと健康に」の基本です」 fa-arrow-circle-right「肥満脂肪を減らすサプリメント」 |
エネルギー源 |
糖質、脂質そしてたんぱく質ですが、糖質については、摂り過ぎに焦点を当てています。前記事が参考になります。 fa-arrow-circle-right「堂主が為になるダイエットを総括」 脂質やたんぱく質がエネルギーになるのは糖質の後です。脂質については上述の記事「肥満脂肪を減らすサプリメント」でエネルギー化について若干触れていますので参考にはなります。 またたんぱく質のエネルギー化は直接は触れていません。これは糖分(ブドウ糖)がない場合、筋肉が分解してエネルギー化するのですが、ダイエットには大問題になることです。つまり「太りやすい体」になってしまいます。上述の堂主の記事や「たんぱく質は「スラリと健康に」の基本です」をよく読んで頂ければ理解できると思います。 |
体の調子を整える | 調子を整えるため重要なのはビタミンとミネラル。これは美容にも大きくかかわってきます。美容の場合は、ビタミンとたんぱく質(アミノ酸)でしょうか。なのでダイエット関連ではまだ記事にしていません。 |
食物繊維 |
腸内細菌がクローズアップされていることに伴い、食物繊維も注目されています。食物繊維はダイエット効果や血糖値抑制効果を期待されているものです。詳しいい記事もありますので、是非一読ください。 fa-arrow-circle-right「肥満解消など序の口、期待の星・腸内フローラ」 食物繊維にはいろいろな種類があります。製品化されているものも多いですが、注目はイヌリン。またコンニャク(マンナン)も食物繊維が豊富です。これは腸内の老廃物清掃に効果を発揮します。 |
酵素 |
酵素の補給も腸内環境を整える効果もあります。加えて、胃の消化活動をサポートする面も重要です。そしてさらに重要なことは体内で生成された潜在酵素に代謝を一層サポートさせることです。こうした仕組みをうまく回すものとして生酵素が注目されています。 fa-arrow-circle-right「元祖酵素ダイエット」 生の野菜や果物から酵素を摂取するのは多くの人には時間の関係などで難しい部分があります。そこで生酵素サプリメントが役に立ちます。かつては酵素をサプリ化するのは生産技術上難しいかったです。それは酵素は一定温度以上だと機能停止するからです。しかし、現在は低温製造法で酵素を活かすことが可能になり、“生酵素”サプリとして販売されています。 加えて食用炭も腸内の老廃物清掃に効果ありですから、酵素との製品ミックスもされています。 |
炭水化物摂り過ぎが気になる方へのヒント
炭水化物は糖質と食物繊維で出来ています。いろいろ種類がありますが、ほとんどは糖質が大半で食物繊維は少ないです。特に精米とか白いパンなどは食物繊維が少なくなっています。
炭水化物の糖質は血糖値を上昇させます。余剰は中性脂肪となり肥満の原因にもなります。食べ過ぎないように気を使うとおもいますが、空腹はイヤですよね。なので代わりのものを食べればいいということになります。
GI値が参考になります。GIとはグリセミック・インデックスのことで、炭水化物の吸収速度を表す指標です。0~100までの数値ですが、高いほど吸収が速く血糖値を上昇下降させる食べ物ということです。血糖値の話は前回の記事などを参考にしてください。いろいろなところで書いてますから重要なキーワードです。
下表にGI値別食品をまとめています。一つの特徴は、食物繊維が少ないほどGI値が高いということです。白米や白いパン、うどんなどは高GI値なので、食べ過ぎに気をつけましょう。代わりに玄米や雑穀ご飯、ライ麦パンやソバなどの低GI値の食物を摂取するのがベターということです。
GI値 | 食 品 |
0~25 | くるみ、ピスタチオ、葉野菜、きのこ類、アスパラガス、キャベツ、セロリ、きゅうり、大根、かぶ、ピーマン、カリフラワー、ブロッコリー |
24~29 | ピーナッツ、さやいんげん、イチゴ、ブラックチョコレート |
30~32 | 春菊、オレンジ、グレープフルーツ、アーモンド、トマト、大豆 |
35~40 | リンゴ、キウイ、チーズ |
46~47 | ココア、ゼリー |
50~54 | パスタ(全粒粉)、パン(全粒粉) |
55~60 | 五分づき米、日本そば、ライ麦パン、栗、玄米、五穀米、さつまいも、ごぼう、バナナ、ブドウ、スイカ、スイートポテト、プリン |
70以上 (高GI値) |
砂糖、砂糖を使った菓子、精製された小麦で作られたパン(フランスパン、食パン、ベーグル、菓子パンなど)、白米、餅、うどん、パスタ(乾麺)、コーンフレーク、せんべい、にんじん、トウモロコシ |
たんぱく質はダイエットばかりか美容にも重要
脂肪に配慮した食事
内臓脂肪が貯まりすぎると肥満です。肥満は恰好が悪いです。なので気にして急遽対策したりします。
まず内臓脂肪を減らすための食事に簡単な4つのルールがあります。
- 3食決まった時間にし、間食を摂らない
- よく噛む
- 食物繊維が多い野菜サラダなどを多めに摂る
- 満腹感を感じたら食事を終える
です。これだけなんですが、なかなかできない人も多いようです。
下表に具体的な食事食材をまとめました。脂肪を減らしたなら〇のついた食材を多めに摂るようにするのが良いです。
また調理法によっても同じ食材でもカロリー量が大きく違ってきます。簡単に言うなら、揚げる>焼く>蒸す>煮るの順番でカロリー量が少なくなります。なので、カロリーを少なくしたいなら煮物を多くとるように心がけましょう。
食品 | 効果など |
野菜、海藻、豆類 | ビタミンや食物繊維の豊富なので欠かさず食べてください。ただし、芋やカボチャ、果物などは糖質を多く含むのでダイエット中は控えておきましょう。 |
魚類 | 脂質は多めなので控え気味で。魚類以外ではイカや貝類はいいです。脂質が少なく、たんぱく質は豊富ですから。 |
サバやイワシなどの青魚 | 青魚にはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコペンタエン酸)が多く含まれ、体脂肪の増加を抑えるという効果があることで注目を集めています。どちらも不飽和脂肪酸の一種で、体内にたまった中性脂肪を減少させ、内臓脂肪をつきにくくする効果があります。またコレステロールも減らす効果があるので、動脈硬化の予防にもなります。 |
海藻 | 中性脂肪の増加を抑えます。海藻は食物繊維を豊富に含み低カロリーでヘリシーな食べ物です。しかも食物繊維は水溶性食物繊維で胃に長くとどまりますから腹持ちのいいものです。また、腸で分解されると短鎖脂肪酸ができ、中性脂肪の取り込みを抑えたり、エネルギー消費を高めたりします。 |
牛肉 | 部位によって脂肪の量が違います。脂肪の少ない部位は、肩肉やモモ肉。また肩ロースやヒレ肉も少ない方です。なのでこういった赤身肉がおススメです。赤身肉にはL-カルニチンが多く含まれ、これは脂質の代謝を促進し、カラダに脂肪がつきにくくします。 |
ビタミン | 「ビタミンA(カロチン)」「ビタミンB2」「ビタミンC」および「ビタミンD」は主要ビタミンです。それぞれのビタミンは様々な栄養素の消化吸収を促進しますので、健康的に美しくダイエットする上では欠かすことができません。 |
ミネラル | ビタミンとともに5大栄養素となります。ミネラルは鉱物性の無機物ですが、鉄分とかカルシウム分などは欠かせません。主要なミネラルは、「ナトリウム」「カリウム」「鉄」「カルシュウム」ですが、生きていくうえで不可欠な栄養素です。 |
お酒 | 適量に。お酒には食欲を増進させます。またアルコールが肝臓で分解される際、中性脂肪の合成が行われているのです。つまり、飲めば飲むほど太りやすいカラダになっていきます。 |
高野豆腐 |
高野豆腐には栄養成分がギュッと凝縮されています。たんぱく質や脂質が普通の木綿豆腐より多くあります。この脂質の8割は血管を健康に保つ不飽和脂肪酸です。また、糖質(炭水化物から食物繊維を引いたもの)がご飯やうどんなどと比較して圧倒的に少ないのに、満腹感を得られる食べ物です。 また高野豆腐には大豆たんぱくのひとつの「βコングリシニン」が含まれていて、これが中性脂肪を燃焼させ血液中の中性脂肪を減少させます。他の大豆たんぱくのひとつの「レジスタントタンパク」も含まれており、これが肝臓での中性脂肪合成を抑え、腸管での脂肪吸収を抑えます。コレステロールも抑えます。このように高野豆腐は痩せ効果がある優れたダイエットフードなのです。 |
おかゆ | 優れたダイエット食品です。おかゆは消化吸収がされやすく、胃腸への負担が少ない食べ物です。また、腸内にとどまる時間も少ないうえ、豊富な水分で腸内をキレイにしますので、中性脂肪を落としやすくします。ただ、2週間程度でカラダが守りに入り痩せにくくなてしまいますので、それ以上継続はしない方がいいです。 |
注目度高い食物繊維
食物繊維は炭水化物から糖質を除いたものです。でも最近の食材は食物繊維が少ないものが多いので、炭水化物を多く摂っても食物繊維は不足しているということは良くあります。なので意識して食物繊維を摂るようにするのが良いです。
食物繊維は腸内環境に良い影響を与えます。ダイエットには非常に重要です。その辺りについては、記事「肥満解消など序の口、期待の星・腸内フローラ」を参考にして下さい。
生酵素を補給する食材
食事はまず生ものから食べて、酵素を取り込み、消化・吸収を良くしましょう。酵素の使用量を考えると腹八分目にするのが良いです。
以下に食品ごとのポイントをまとめます。
食 品 | 内 容 |
おやつ |
おやつは必要ないですが、フルーツならいいです。あるいはドライフルーツなら食物繊維が豊富なのでOK。 しかし、市販のスイーツやスナック菓子は避けてください。高カロリーの上、トランス型脂肪酸、酸化した油、ショ糖などは体に良くないものが使われていますから。 |
フルーツ | すりおろしやミキサーでジュースにする方が、酵素が活性化します。 |
食物の種子 | 食物に種子があるときはこれを食べないようにしてください。ABA(アブシジン酸)という細胞活性抑制、老化推進などの作用がある有害物質が含まれています。 |
発酵食 |
酵素と同じように、腸内の善玉菌を増やし活性化させる働きがあります。 これは発酵食の中の乳酸菌の働きが大きいです。乳酸菌には動物性乳酸菌と植物性乳酸菌があり、植物性の方は胃酸にも溶けず、生きたまま腸に届きますので効率よく善玉菌を増やしてくれます。 発酵食の中では納豆がおススメ。 血液をサラサラにしてくれて、女性ホルモンと同じ働きをしてくれる大豆イソフラボンや病気予防に効果があるコリン、ビタミンK、ビジコリン酸のほか食物繊維も豊富です。 牛乳よりも発酵食のヨーグルトの方が消化されやすいし、乳酸菌も多く摂れます。また豆乳も体にいいです。 |
お酢 | 血圧抑制、血糖値コントロール、疲労回復の作用があり、酵素を活性化してくれます。その中でも熟成が進んだ黒酢がいいということです。 |
酵素サプリメント |
生食だけでは栄養素が不足しますし、長く続けるには問題も出てきます。 また、忙しいなどで十分生食が摂れないときなど、酵素サプリメントを使うのがいいです。 |
食物繊維 |
お腹スッキリで排泄を促してくれるのが食物繊維です。酵素ダイエットには欠かせないものです。 ジュースを作るときは果実肉や皮の食物繊維も一緒にいただくのが良いです。また、ごぼうやれんこん、海藻や豆類にも多く含まれています。 |
油 |
油の中では、「α⁻リノレン酸」(オメガ3オイルとも言います)を多く含むものが良いです。フラックスオイル、えごま油、シソ油などがあります。ドレッシングなどに使った時には早く食べることです。ただし、酸化しやすいので加熱調理には向きません。 加熱調理の場合はオレイン酸を多く含むなたね油、新紅花油、ごま油、玄米油などを使うのがいいです。オレイン酸は悪玉コレステロールを減らしてくれる作用があります。 |
水 | 毎日たっぷりとりましょう。酵素の働きをよくし、代謝を高め、老廃物の排出を促してくれます。水は、山間の湧き水やミネラルウォーターが良いです。 |
(出所)鶴見式酵素ダイエットよりまとめ
注意事項も一つ。NGな食べ物もあります。
まず白砂糖。腸内で悪玉菌を増やす原因にもなります。悪玉菌が増えると白血球との戦いが始まり、その残骸は活性酸素を発生させます。なので、代わりにてんさい糖や黒砂糖を使うのがいいでしょう。甘味にははちみつやメープルシロップなどを使うのもいいです。
添加物の中には酵素自体を変容させて発がん性を高めたりするものがあるという調査があります。
ハム、ソーセージなどに使われる発色剤(亜硝酸ナトリウム)や結着剤(リン酸)、かまぼこなどの練り物に使われる合成保存料(ソルビン酸カリウム)、桜えびや紅しょうがなどに使われる合成着色料(食用着色2号)、バターやインスタントラーメンに含まれている酸化防止剤のBHAなどはよくありません。ラベルをチャックする習慣をつけ、選ばないようにしましょう。
以上、この辺りにしておきます。ご精読ありがとうございました。